日常生活における注意点

特に注意していただきたい点

外科的治療(骨延長手術)の時期

 前述の通り、骨延長手術は、治療期間が長く、途中で創外固定器を外せないため、家族の十分な理解と、治療に対する患者本人の強い意志が必要です。

骨変形による症状

 背骨の変形により、足のしびれや足の力がなくなる、尿失禁、便失禁などの症状があらわれた場合、手術による治療を行います。また、第一・第二頸椎が不安定になったり、背骨が後ろに飛び出したりすると、痛みや神経症状があらわれることがあるため、予防的に手術を行う場合もあります。

 あごと顔の骨の変形によるかみ合わせ異常は、成長期に矯正治療を行うこともあります。その際、特定の医療機関でのみ健康保険が適用されます。

合併症

 検査を受けて、合併症の有無を調べることもあります。

 いびきや睡眠時無呼吸症候群などの合併症が生じることがあります。心臓や脳に負担がかかるおそれもあるため、上気道の診察や睡眠検査を行います。
 また、O脚は整形外科で、反復性中耳炎と難聴は耳鼻咽喉科で診察を行います。水頭症に対しては頭囲の定期計測、頭部CT検査を、脊柱管狭窄には脊髄MRI検査、大後頭孔狭窄には頭頸部MRI検査を実施します。これらは脳外科医、整形外科医との連携が必要となります。

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