軟骨異栄養症の治療


④外科的治療:上肢・下肢

イリザロフ法


  短い骨を長くしたり、曲がっている骨をまっすぐにすることができるようになったのは、1960年代にロシアのイリザロフという整形外科医が骨延長手 術を確立させたことに始まります。彼は創外固定器という器械を使用し、皮膚の上からワイヤーを何本も骨に突き刺して骨折部を固定、圧迫することで骨折の治 療を行っていました。ある骨折患者の治療の際 に、創外固定器の操作を誤って骨折部に圧迫をかけるところを反対に骨折部を引き離す方向にねじを廻していたのですが、何と骨折部に新しい骨(仮骨)ができ ていて、見事に骨延長が起こっていることに気付いたのです。そこから彼は多くの経験を積んで骨延長の技術を確立させました。後に彼は東京オリンピック走り 高跳びのロシア代表で金メダリストの骨折を治療したことで一躍本国で有名になり、さらにイタリアの著名な登山家の治療を成功させたことで彼の名声とともに イリザロフ式の骨延長手術(イリザロフ法)はロシアから全世界に広がることになりました。
 

北野 元裕 / 国立病院機構大阪医療センター 整形外科
(清野 佳紀監修 : 改訂版骨の病気と付き合うには,メディカルレビュー社 : 67-68,2010)


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